中国と日本の「鬼」は、違うの?

日本では「鬼」といえば、2018年にユネスコの無形民俗文化財に指定された「来訪神:仮面・仮装の神々」の一つ、秋田県の「なまはげ」を思い浮かべる人が多いと思いますが、「鬼」とは、仏教、陰陽道において、「人間の形で頭に角を生やし、口は横に裂けて鋭い牙をもち、裸で腰にトラの皮のふんどしを締め、性質は荒く手に金棒を握る」想像上の怪物のことです。

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日本においては、「冷酷で無慈悲な人、勇猛な人、あるひとつの事に精魂を傾ける人」といった意味で使用されています。

しかし、中国語の (guǐ) は「幽霊」という意味で使用されます。

鬼城 (guǐchéng) で、「ゴーストタウン」という意味です。中国に関するニュースで聞いたことがあると思います。

また、悪い行為を行う人や悪い癖を有する人に対する蔑称としても使用されます。

酒鬼 (jiǔguǐ)「飲んべえ、アルコール中毒者」

烟鬼 (yānguǐ)「ヘビースモーカー、アヘン中毒者」

胆小鬼 (dǎnxiǎoguǐ)「臆病者」

その他にも、外国人に対する憎悪をこめた呼称として鬼子 (guǐzi) が使用されます。

 日本人を罵る時に、日本鬼子 (Rìběnguǐzi) と使用される時があります。