約1300年前、大阪の箕面山を修験道場として開いた役行者(えんのぎょうじゃ)が、「五香の滝」に映えるもみじの美しさに感動し、その美しさを表現するために菜種油でもみじを揚げ、箕面山を訪れる旅人に振る舞ったのが「もみじの天ぷら」のはじまりといわれています。
もみじの天ぷらが生まれてから長い年月が経つ過程、何度も何度も製法や味に改良を重ねられています。
現在、天ぷらに使用されるもみじの葉は、食用としてわざわざ山林にてに栽培されています。食用のもみじの葉は、「一行寺楓」という特殊な種類の木のもみじの葉で、一般的なものより軸が柔らかいのが特徴です。
紅葉の時期に緑から黄色に色づくとタイミングで収穫されます。
収穫されたもみじの葉は、きれいに水洗いして、樽などで塩漬けされ、1年以上、湿度と温度を一定にして寝かします。
水で丁寧に塩抜きをし、小麦粉、砂糖、ゴマなどを混ぜあわせた衣をつけて揚げて完成です。
きれいな葉の形を保ちながら、かりんとうのように甘くカリッとした香ばしい食感が味わえます。