「ぼてぼて茶」とは?

「ぼてぼて茶」は、島根県の出雲地方に伝わる庶民の間食です。

f:id:manten3:20200617184159j:plain

茶人・松平不味が鷹狩りに出かけた際に飲んでいたものがはじまりとされ、やがて庶民の間にもに広がり、仕事の合間に立ったまま食べられる間食や非常食として根付いたとされています。

昭和初期、柳宗悦提唱の民芸運動とともに出雲名物としてよみがえり、「ぼてぼて茶」と名付けられ、箸を使わず、茶碗の底を叩いて片寄せた具をお茶とともに口に流し込む食べ方へと変わりました。

名前の由来は、茶を独特の茶筅で泡立てる際に生じる音が「ぼてぼて茶」としたからだそうです。

茶筅(ちゃせん)で泡立てた番茶の中に、小さいにぎり飯・赤飯・煮豆・椎茸・高野豆腐・ぜんまい・わらび等の煮などを好みによって適宜に入れて食します。飲む茶というよりも食べる茶(茶の子)といった方がよいでしょう。