「秋芳洞(あきよしどう)」は、山口県美祢市東部の秋吉台の地下100~200mにある特別天然記念物にも指定されている日本最大級の鍾乳洞です。
1926年(大正15年)までは、洞口に滝があるため「滝穴」と呼ばれていましたが、東宮(当時25歳の大正天皇皇太子/後の昭和天皇)が行啓の折に、「滝穴」の名称について話題となり、名称を変更することになり「秋芳洞」と命名されました。
総延長は10.7kmにも及び、約1kmが観光路となっていて、温度は四季を通じて17℃で一定していて、夏涼しく冬は温かいです。
秋芳洞の地上に広がるのは、日本最大のカルスト台地「秋吉台」であり雨水や地下水に溶けやすい「石灰岩」でできています。その石灰岩が地下水などにより少しずつ溶かされ、崩落を繰り返すことで、地下に大きな空間(鍾乳洞)ができました。
秋芳洞内には、「百枚皿」と呼ばれる棚田のような見た目の石灰分が皿状に沈殿してできた「石灰華段丘(せっかいかだんきゅう)」と呼ばれるカルスト地形の一種がみられます。(百枚皿という名前ですが、実際には500枚以上あるそうです。)
その他、天井からのしずくに含まれる石灰分が長い年月をかけて沈積し、5mほどの大きな山を形成し、富士山のような形をした「洞内富士」など、様々な天然の造形物がたくさんあります。