解説
今回は、「和歌山県」に関する問題です。
日本三古湯(にほんさんことう)とは、日本で古くからの歴史がある温泉のことであり、2つの選ばれ方がある。
①日本書紀、風土記などに基づく日本三古湯
道後温泉(愛媛県)、有馬温泉(兵庫県)、白浜温泉(和歌山県)
三古湯が紹介される場合は一般的にこの三古湯です。
②延喜式神名帳に基づく三古湯
道後温泉(愛媛県)、有馬温泉(兵庫県)、いわき湯本温泉(福島県)
「有馬温泉」は日本書紀で西暦631年に滞在したという記述が残っています。大化の改新があった飛鳥時代には存在が確認されている日本最古の温泉で、天皇や公家、大名など古くより数々の歴史上人物が訪れていると言われています。
「道後温泉」は、三千年の歴史を誇る松山市の温泉です。万葉集や日本書紀にも登場し、聖徳太子や天智天皇、天武天皇も湯に入りに来たと言われています。道後温泉本館には皇族専用の浴室もある上、夏目漱石の小説「坊ちゃん」の舞台ともなりました。映画「千と千尋の神隠し」のイメージとされたことでも知られています。
「白浜温泉」は、源泉の数は170以上という温泉資源に恵まれた土地にあります。大正時代に紀州徳川家15代当主の徳川頼倫が訪れた洞窟風呂があります。「帰るのを忘れるほど」と称したため、「忘帰洞」と名付けられました。熱海温泉や別府温泉と並んで「日本三大温泉」と言われています。