ヘリウム輸入価格昨年度比17%上昇
2020年後半からは車載半導体向けの消費も増加。
半導体製造や医療機器などに使うヘリウムの輸入価格が高騰。
2020年の平均輸入価格は1キログラム7953円と前年比17%上昇、2015年の高値を抜き過去50年で最高値。
ヘリウムはガスや液体として、半導体を製造する際の冷却のほか医療現場の磁気共鳴画像装置(MRI)の冷却やレジャー産業のバルーン(風船)ガスといった用途などにも使用。
ヘリウムは天然ガスの採取時の副産物。
生産国は米国やカタールなど数カ国、日本は全量を輸入。
データセンター向け製品のうちヘリウムを使う製品の比率は、2020年10~12月期で6割強。
自動車産業が復調し、2020年後半からは車載半導体向けの消費も増加。
2020年の輸入量は1381トンと前年比16%減少。30年ぶりの低水準。
最大生産国の米国でガスの採取が滞り、米地質調査所(USGS)の推計によると2020年の生産量は前年比17%減少。