マン天3の中の人

日々つぶやいています

「人生再設計第一世代」と名付けたことは、「第二世代」もあると考えているのだろう。

4月10日に行われた第5回経済財政諮問会議の結果、「就職氷河期世代」を「人生再設計第一世代」と名称変更される・・といったニュースがネットを駆け巡っていたので、どういうこと?と思い、内閣府のホームページで公開している議事次第に目を通してみた。

第5回経済財政諮問会議:議事次第
開催日時:2019年(平成31年) 4月10日(水曜日)17時15分~18時00分
開催場所:官邸4階大会議室
議事(1) 経済・財政一体改革(社会保障1)(2) ジョブ型雇用時代の人的資本投資に向けて(3) 英国のEU離脱の動向について

竹森 俊平【慶應義塾大学経済学部教授】
中西 宏明【株式会社日立製作所 取締役会長 兼 執行役】
新浪 剛史【サントリーホールディングス株式会社 代表取締役社長】
柳川 範之【東京大学大学院経済学研究科教授】

 

この会議の中使用された「氷河期世代の人生再設計に向けて」(資料2-1)のなかで「就職氷河期世代」を「人生再設計第一世代」と位置付ける、と確かに記載されていた。気になる人は内閣府のホームページで確認してみるのもいいだろう。

 

この資料には、いくつかの施策が提案されているが、正直ふんわりしすぎていて本当にやる気があるのかわからない内容である。以下に資料より抜粋した部分を示す。

 


ハローワーク、大学・職業訓練機関、経済団体等が連携するプラットフォームを形 成・活用し、対象者の状況把握を進め、地域ごとの事業実施計画、KPIを掲げて 不安定就業者を着実に減少させていくべき。

人生再設計に向けた専門ハローワーク部署・専門家を置き、人生再設計、就職 等へのアドバイス等の伴走支援を行うととも に、人手不足産業への就職促進や ICT 等の能力開発等、出口一体型のリカレント教育を強化すべき。

民間事業者の協力を得て、成果報酬型の業務委託等により、取組の加速化を図ると同時に、官民一体、地域横断でノウハウの共有や新規能力開発プログラム の充実を進める。


 

 この文を読んで私が滑稽に思った点は、ハローワーク、大学、職業訓練機関・・と書かれているまさにその機関にも多くの「人生再設計第一世代」と呼ばれる人々が非正規で働いている現状があることである。

 

掲げられている施策も、学術的に導き出された一般論を羅列しているだけであるかの印象を受けざるを得ない。本当にやる気があるのか・・恐らくないだろう。

 

会議の出席者の面々を見てみても、「人生設計第一世代」が自分の身内にいる人はいないだろうし、正直あまり興味はないのだろう。政府が「このままだと生活保護が増えて社会保障費がさらに増えそう、ヤバイヤバイ。なんか対策してる感は出しといてもらえます?」と言われて会議に出席しているだけだろう。

 

その根拠は、会議の議事次第が示している。会議の時間が【17:15~18:00】となっていることから実質40分程度だろう。議事項目と付随資料の多さから逆算すると、一つの案件に対してどれほどの話し合いがされているのか・・そもそもこの件は議論にあがっていたのか・・そんな懸念さえある。

 

ただ、政府のエライ人達は、「人生再設計世代」ではなく「人生再設計第一世代」と名付けていることから、「第二世代」なるものが出現すると考えているのだろう。ただ、「第二世代」は「第一世代」と大きく性質が異なりだろう。

 

もしかしたら、AIの進化により仕事が奪われる世代を20年後くらいに想定しているのかもしれない。例えば、シンギラティ(技術的特異点)に達したAIが、自らプログラムコードを生成するようになった結果、プログラマー自体が不要になってしまうような事態が想定される。

 

現在の状況では、多くの人の仕事は奪われることはないと夢物語のように思っているが、人間の予想を遥かに超越するAIの誕生が「第二世代」を生み出すのかもしれない。