【都道府県クイズ】第289回(問題&解説)2020年3月14日

 


解説


今回は、「埼玉県」に関する問題です。 

草加は昔から米どころと言われ、多くの米がとれたことから、農家の人たちは余った米を保存するために団子状にした米を乾かしたものを保存食として作っていました。

江戸時代になり、草加宿ができると、茶屋や物売りが軒を並べるようになり、このころから保存食だった煎餅も店で売られるようになり広まっていきました。当初は生地に塩を練りこんだものでしたが、醤油が普及し始めた幕末あたりから、焼いたせんべいに醤油が塗られるようになり、現在の「草加せんべい」の形が出来上がりました。

大正時代に「煎餅」が埼玉の名産品として天皇に献上されたことがきっかけで「天皇家が召し上がったおいしい草加の煎餅=草加せんべい」として名称が広がっていき、このころから煎餅づくりは地場産業として発達していきました。

昭和30年代コメの統制解除や高度経済成長の波に乗って、駅やデパートでの即売会などで「草加せんべい」の知名度は飛躍的に上がりましたが、草加以外の煎餅屋の製品や、異なる製法によるものに草加せんべいの名称を使う業者が全国で横行し、類似品や模倣品によって信頼が低下してしまいました。こうした状況を打開し、正真正銘の「草加せんべい」ブランドの復権と確立に向けて、市と煎餅業者が一致団結し、農林水産省所管一般社団法人 本場の本物ブランド推進機構の地域食品ブランド表示基準制度「本場の本物」の認定に続き、「地域団体商標」を登録しました。