「自己認識力」とは?

最近、マネジメント分野で活用されるケースが増えている「自己認識力」という用語について簡単にまとめておきます。


自己認識力とは何か?


心理学用語でもある「自己認識力」は、文字通り「自分を認識するチカラ」ということなのですが、正しくは「他者が思い描く自分への認識と自分が考える自分の能力の乖離」です。

簡単にいうと、「自分が思っている自分の行動や能力」と「他者が自分に対して思っている行動や能力」の差が大きければ大きいほど自己認識力が低く、差が小さければ自己認識力が高いということになります。

日本において、多くの企業や組織の肩書や役職についている人のデータを見た時に多くの場合、自己認識力が低いという結果がでるそうです。

その理由として、終身雇用の年功序列という制度がいまだ根強くあるので、行動や能力を評価されて昇進することが少なく、上司に気に入られるかどうかなどの理由で昇進する場合が多々ある為、ポジションに就く人は、自分の能力を過剰に高く評価する人が多い傾向にあります。

自己認識力を高めるために最も必要だとされていることは、他者からのフィードバックを受けることが重要です。

一般的に自己認識力の低い人は、他者からのフィードバックを受けた際の思考は、大まかに以下の2つのパターンに集約されます。

①「お前は何をいっている!私は能力がある!」といった攻撃的思考

②「お前の意見など知らん!私は思った通りにやる」といった逃避的思考

こういったシチュエーションで、攻撃や逃避的になるのではなく、「自分がなぜ能力があると思っているのか?」「他者がなぜ能力が無いと思っているのか?」という両者の認識の差を縮めれば縮めれば自己認識力が高めることができます。

そのために重要なのは、「人の意見に耳を傾けること」「意見に対して真摯に受け止める気持ちを持つこと」が必要です。

また、自分自身に対して問いかけをするということも大切な要素の一つです。一日の終わりに、自分の行動を客観的に分析し、どのように感じたのかということを把握することによって自分を正しく認識することが出来るようになります。