中国人の好む数字・嫌う数字とその由来

日本では、ラッキーセブンといわれるように、「」が幸運の数字として扱われるように、中国では、「」がラッキーナンバーとして好まれています。

 

それはなぜなのか?二つの理由があります。

 

一つは、「八(bā)」という字の形が「末広がり」を象徴しているから。

 

二つ目は、「金儲けをする、お金持ちになる」という意味の「发财(fācái)」の「发(fā)」と発音が似ているからだそうです。

 

その為、「八」は国や組織の繁栄を願う数字として扱われています。

 

そういった事情から、2008年開催の北京オリンピックは、わざわざ8月8日を選んで開催されています。

 

「八」の他にも中国人の好む数字があります。それは、「六」と「九」です。

 

六(Liù)」は、「日の出から日没までの丸一日」という意味の仏教用語であった「六时吉祥(liúshíjíxiáng)」という言葉が、時代を経て「永遠の祝福」を意味を持つようになったことから、幸運の数字としてみなされるようになったそうです。

 

また、古くから中国の北部では、「六月」は小麦の収穫が終わる農閑期で、結婚相手を探すのに一年で最もいい時期とされていたりします。

 

九(jiǔ)」は「永遠」の意味をもつ「久(jiǔ)」とまったく同じ発音、声調であるため、良い数字とされています。

 

新しく家を新築する日には、9や18など「九」に関係する日を選んだり、ビルを建てる際には、九階建てや十八階建てのように「九」の倍数にすることが多いそうです。

 

また、お見合いや結納の日取りには、「九」に関係する日が選ばれ、結納金の額は、数字の末尾が「九」になるようにするそうです。

 

古代中国において、「九」は最大の数とされ、皇帝の権威を表す言葉として「九五之尊(jiǔwǔzhīzūn)」があります。また、皇帝を補佐する中央政府の役職「九郷(jiǔqīng)」や、三国時代の魏で施行された役人の登用法「九品中正制(jiǔpǐnzhōngzhēngzhì)」又の名を「九品官人法(jiǔpǐnquānrénfǎ)」、清王朝時代には、皇帝の誕生日に9×9=81の演目の出し物が用意された「九九大庆会(jiǔjiǔdàqìnghuì)」など、「九」にまつわる言葉がたくさんあります。

 

逆に中国人が嫌う数字はなにか?

 

それは、日本と同じ「四」。しかもその理由も日本とほとんど同じであるのでビックです。

 

四(sì)」の発音が「死(sǐ)」と発音が似ているからという理由。

 

「四」がつく言葉にはネガティブな言葉に使用されている場合が多いです。

 

例えば、「四分五裂(sìfēnwǔliè)」という言葉は、「散り散りになる、バラバラになる」という意味です。

 

これらのように、中国の人が好む数字・嫌う数字には、歴史的な背景があるとわかります。