「鮎(あゆ)うるか」は、鮎(アユ)の塩辛のことです。鮎が捕れる地域の名産品で、日本全国で見られますが、「岐阜県」の「長良川」、「熊本県」の「球磨川」、「島根県」の「高津川」、「大分県」の「三隈川」「大野川」のものが特に有名です。
鮎うるかは、鮎が獲れる時期が限られている為、保存手段の一つとして生み出されました。発酵食品のため、胃腸をととのえる効果があるといわれていて、昔から腹痛時などに重宝されたそうです。
産卵期をむかえた7月から8月にかけて、身体に栄養を蓄えるため美味とされ、この時期の新鮮なアユを原料にすることで、贅沢な「あゆうるか」をつくることができます。
ひと昔前は、「あゆうるか」を一般家庭でもつくっていましたが、手間がかかるため、現在では家庭でつくる機会は減ってきているそうです。
鮎うるかには、いくつか種類があり、
①「苦うるか」鮎の内蔵のみでつくるもの
②「身うるか」内蔵にほぐした身を混ぜたもの
③「切りうるか」内蔵に細切りした身を混ぜたもの
④「子うるか」卵巣のみを用いたもの
⑤「白うるか」精巣のみを用いたもの